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福岡高等裁判所 昭和24年(つ)1643号 判決 1950年11月09日

被告人

趙連湜

外一名

主文

被告人立石ユリ子の本件控訴を棄却する。

原判決中被告人趙連湜に関する部分を破棄し、本件を長崎地方裁判所に差し戻す。

理由

弁護人長崎祐三の控訴趣意第一点について。

原審公判調書によれば、原審第一回公判において検事は被告人趙連湜に対する本件詐欺の公訴事実を立証するため共同被告人たる鄭石千、同立石ユリ子の両名を証人としてその取調を請求したにかかわらず、原審はその採否を留保しその取調をしないまま第五回公判において審理を終結し判決を言渡したことは所論のとおりである。原審がかように証拠調の請求に対し採否の決定をしないで結審したことはもとより違法である。しかし所論は結局、被告人の犯罪事実を立証する証人を取調べなかつたことを批難することに帰着するわけで、被告人に不利益な主張であるから、被告人の控訴としては不適法である。それ故論旨は理由がない。

(註、趙連湜に対しては事実誤認、擬律錯誤により破棄差戻)

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